まちづくりや不動産、商圏分析の話をしていると、
「どのエリアが将来性が高く、同じ投資をするなら魅力的か」という話題に行き着くことがあります。
今、人が多い場所。
今、にぎわっている場所。
そのような場所は現在の人口の多寡や土地勘があれば概ね見極めることができます。
一方で人口減少が前提となった社会では、
「今の状態」だけで判断することは必ずしも「将来性」とは一致しない場合があります。
この記事では、
将来人口という少し先の視点を使って、
エリアをどう評価できるかを整理します。
エリアの「強さ」はどこから来るのか
エリアポテンシャルという言葉は、
明確な定義があるわけではありません。
ここでは、
将来にわたって人の活動や需要が維持される可能性
という意味で使います。
重要なのは、
人口が多いかどうかではなく、
どのような構造で人口が存在しているかです。
現在の人口だけでは見えないもの
たとえば、現在の人口が多いエリアでも、
- 若い世代が減り続けている
- 特定の年代に極端に偏っている
といった場合、
将来的には別の姿になっている可能性があります。
一方で、
今は目立たなくても、
- 若年世代がじわじわ増えている
- 世代構成のバランスが短中期にわたって比較的よい
エリアは、
長い目で見ると安定しやすい傾向があります。
こうした違いは、
総人口の数字だけを見ていると見落とされがちです。
年齢別人口を見る理由
将来人口を扱う際、
年齢別に見ることは欠かせません。
なぜなら、
人口の「量」よりも「中身」のほうが、
地域の性格を強く表すからです。
同じ人口規模でも、
- 若年層が多いエリア
- 高齢層が中心のエリア
では、
必要とされるサービスも、将来の変化もまったく異なります。
エリアポテンシャルを見るというのは、
こうした構造を読み取る作業でもあります。
比較しないと判断できない
エリア分析でありがちな落とし穴のひとつが、
単独のエリアだけを見て評価してしまうことです。
人口が増えているかどうかも、
周囲と比べて初めて意味を持ちます。
複数のエリアを、
同じ指標・同じ基準で並べてみると、
- 意外と差が小さい
- 思っていたほど有利ではない
といったことも珍しくありません。
エリアポテンシャルは、
相対評価で考えるほうが、現実に近づきます。
将来人口を使ったエリアの見方
将来人口推計を使うと、
数年先ではなく、数年先、15年以上先の変化を見通すことができます。
特に重要なのは、
- どの年代が増えているのか
- どの年代が減っているのか
という点です。
単純な増減よりも、
増えている層・減っている層の違いが、
エリアの将来像を大きく左右します。
エリアを描いて評価するという考え方
最近では、
地図上で任意のエリアを描き、
将来人口をもとに比較する手法も一般的になってきました。
行政区分に縛られず、
- 駅周辺
- 再開発エリア
- 生活圏としてのまとまり
といった単位で評価できる点が特徴です。
エリアを「線」で区切るのではなく、
意味のある範囲として捉えることで、
判断の精度は上がります。
エリアポテンシャルを可視化する例
将来人口データを使い、
複数エリアを同時に比較できる分析例として、
次のようなページがあります。
https://geobox.citywide.jp/area-potential-score
エリアを描き、
将来人口構成をもとにスコアとして整理することで、
相対的な位置づけが把握しやすくなります。
ツールそのものよりも、
こうした見方ができる、という点が重要です。
まとめ
エリアの価値は、
現在の人口やにぎわいだけでは判断できません。
将来人口と年齢構成を踏まえることで、
エリアの持続性や変化の方向が見えてきます。
人口減少が前提となる時代では、
「どこが伸びるか」よりも、
「どこが残るか」という視点が、
ますます重要になっていくはずです。
