自分の街の人口は、どれくらい変わっているのでしょうか。人口が減っていると聞いても、人数で見るか、割合で見るかによって、受け取る印象は違ってきます。
今回は2020年国勢調査と2015年の人口を比べながら、Tableauで街の特徴を見てみます。まずは山口市と下関市を取り出してみましょう。
同じ人口減少でも、規模は違う
| 市 | 2015年 | 2020年 | 増減数 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 山口市 | 197,422人 | 193,966人 | −3,456人 | −1.8% |
| 下関市 | 268,517人 | 255,051人 | −13,466人 | −5.0% |
出典:山口市の統計・総説、下関市の人口・世帯数の推移。増減数は2020年人口から2015年人口を引き、増減率は2015年人口で割って計算しています。割合は小数第1位に丸めています。
両市とも人口は減っていますが、下関市では5年間で1万人以上減っています。山口市も3千人以上の減少です。「減っている」という言葉だけでは、この違いは伝わりません。
一方、元の人口規模も違います。そこで2015年の人口を100とした割合に戻すと、山口市は約98.2、下関市は約95.0となります。人数は地域で暮らす人の増減の大きさ、割合は元の規模に対する変化の大きさ。二つを並べることで、同じ人口減少でも状況が異なることが分かります。
地図やグラフで、ほかの街と見比べる
二つの市なら、上の表でも比較できます。では、県内のほかの市町や全国の街まで広げるとどうでしょうか。表を上から追うより、人口規模や増減の違いをグラフで見た方が、気になる街を探しやすくなります。
下の図は、2020年国勢調査をもとに作成したTableauのダッシュボードです。地域を選びながら、自分の街と周りの街を見比べてみてください。
図が表示されない場合は、Tableau Publicで開くこともできます。
人数と割合、どちらを先に見る?
人口規模が大きい街では、変化率が小さくても増減する人数は多くなります。反対に、小さな街では人数の変化が小さく見えても、元の人口に対しては大きな割合になることがあります。
例えば、施設を利用する人がどのくらい変わるか考えたいなら、まず人数が気になります。ただ、総人口だけでは、その施設を使う年齢層が増えているのか減っているのかは分かりません。子育て施設なら子どもの人数、高齢者向けのサービスなら高齢者の人数も見たくなります。
街同士の変化の速さを比べたいなら、割合も役立ちます。そこで大きく変わった街を見つけたら、次は年齢構成や地区別の人口へ進む。私は、グラフを完成させることよりも、その図を見て次に何を調べたくなるかが大事だと思っています。
市全体の数字から、もう少し細かい街へ
下関市の人口が減っているからといって、市内のどこでも同じ割合で減っているとは限りません。駅の周りと郊外、住宅が増えた地区と以前からの住宅地では、違う動きがあるかもしれません。
この表だけでは、人口が変わった理由も決められません。出生・死亡による変化なのか、転入・転出によるものなのか。総人口の増減から理由を想像する前に、別の統計と合わせて確かめたいところです。
「どの地区で変わっているんだろう?」と思ったら、小地域人口を地図で見る演習へ進むと、もう少し細かい街の姿が見えてきます。市全体の比較と地区ごとの地図を行き来すると、人口減少という一言では収まらない街の違いが見えてきそうです。
Tableauを使うと、比較を続けやすい
今回のように、地域や指標を切り替えながら比較したいときはTableauが便利です。一枚の表で十分に伝わるならExcelでもよいですし、読む人にも街を選んで見てもらいたいなら、操作できる図にする意味があります。
これから自分でも図を作ってみたい方は、Tableauのはじめ方もご覧ください。まずは知っている街を一つ選んで、人数と割合の両方を眺めてみるところから始めてみましょう。


